リモートワークと出社はどっちが楽?男女550人にアンケート!

この記事を読んでいるあなたは、「リモートワークは楽なのか?」「出社のほうが楽と感じる人もいるのではないか?」と疑問に思っているのではないだろうか。

社会情勢の変化やテクノロジーの進化により、リモートワークが注目されるようになった。リモートワークが浸透し、オフィス以外の場所で仕事をできるようになったため、働き方に自由度が生まれている。

そこで今回は、リモートワークを半年以上経験している人550人を対象に、アンケートを実施。
「リモートワークと出社はどちらが楽か」「なぜそう感じるのか」調査を行った。

【調査の概要】

  • 調査対象:リモートワークを半年以上経験している男女550人
  • 調査期間:2023年2月14日~2023年2月16日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネット調査(Freeasyを使用)

1. 「リモートワークのほうが楽」と感じる人は7割

「リモートワーク」と「出社」はどちらが楽だと感じるか訊いたところ、「リモートワークの方が楽」と回答した人が71%だった。

一方、「出社のほうが楽」と回答した人はわずか15%で、リモートワークを経験し、出社を煩わしく感じている人が多いと考えられる。

以下ではそれぞれの理由について解説する。

2. リモートワークのほうが楽だと感じる人の理由ランキング

「リモートワークのほうが楽」と感じる人の理由は表のようになった。

通勤時間がなくなることにメリットを感じている人が多いと推察できる。

1位:通勤がない、通勤時間の有効活用

「通勤がない、通勤時間の有効活用」と答えた人は約72%で、圧倒的な割合を占めている。

「満員電車に乗らなくていい」「体力的負担を減らせる」「通勤時間の分を睡眠に充てられる」のように、身体的に楽になるため、リモートワークにメリットを感じている人が多い

また、「通勤がない分仕事を進められる」「朝早いWeb会議も対応できる」など、リモートワークのほうが仕事の効率が上がるというような回答も見られた。

2位:人間関係、気楽、ストレスがない

「人間関係、気楽、ストレスがない」の回答は8%だった。

「他人の目がないからいつでも休憩を取れる」「スーツを着なくてよい」「化粧をしなくてよい」など、人目を気にしなくて済むメリットに関する回答が目立つ。

出社時には身支度を整える必要があるが、リモートワークでは自身の好きな格好で仕事をしている人も多いのであろう。

また、「職場で愚痴を聞かなくてよいから」のような、人間関係にストレスを感じている人にとっては、リモートワークが楽と感じるようだ。

3位:仕事の合間に家事・育児、自分の時間が取れる

「仕事の合間に家事・育児、自分の時間が取れる」と回答した人は4%だった。

「隙間時間で家事ができる」「自分の時間が取りやすい」「育児と両立できる」のような回答が目立つ。

1位の「通勤がない、通勤時間の有効活用」と似た理由ではあるが、リモートワークでは時間を有効活用し、ワークライフバランスを取りやすいと考える人が多いのであろう。

3. 出社の方が楽だと感じる人の理由ランキング

「出社のほうが楽」と感じた人の理由は表のようになった。

社員とのコミュニケーションや、仕事をする環境についての回答が大部分を占めている。

1位:コミュニケーションが取りやすい

「コミュニケーションが取りやすい」と回答した人は29%だった。

「顔を見て話したほうが楽」「すぐに同僚に聞ける」など、困ったときにすぐさまコミュニケーションを取れるため、出社のほうが楽と感じる回答が多い。

また、「顔が見えない」「Web会議だと受け答えのタイムラグが生じる」「複数で同時に喋るのが難しい」のような回答も見られる。ビデオ会議やチャットなどのツールは発達しているものの、対面のほうがコミュニケーションを取りやすいと考える人も多いのであろう。

2位:環境が整っている

「環境が整っている」と回答した人は25%だった。

「テーブルで仕事をしている」「会社はIT環境が整っている」など、会社のデスクやインターネット環境に関する回答が多い。自宅で仕事をする環境が整っていないと、会社のほうが楽と感じるのであろう。

さらに、「事務所にしかないOA機器がある」「出社しないとできない作業がある」などの回答も見られ、出社のほうが適していると考えられる職種の回答者もいた。

3位:効率が良い、集中できる

「効率が良い、集中できる」と回答した人は15%だった。

「集まって議論した方が効率的」「家では集中できない」などの回答が多く、1位の「コミュニケーションの取りやすさ」の理由にも関連すると考えられる。周囲に社員がいた方が集中でき、すぐにコミュニケーションを取れる方が効率的というような考え方が推察できる。

4.リモートワークでは同僚とコミュニケーションが難しいと感じる人は7割

「リモートワークのほうが楽」と感じる人は多いが、「リモートワークでは同僚とコミュニケーションが難しい」と感じる人は67%であった。

1位:相手の表情・状況が分かりづらい

「相手の表情・状況が分かりづらい」と回答した人は41.5%だった。

「話す間合いが難しい」「感情が伝わらない」「目線や表情が読み取れない」のような、ビデオ会議でコミュニケーションを取りづらいと感じている人が多いと見受けられる。

対面と比較すると、画面越しでは相手の表情を読み取るのが難しく、話すタイミングを合わせにくいため、コミュニケーションが難しくなってしまうのだろう。

2位:内容が伝わりにくい・意思疎通が難しい

「内容が伝わりにくい・意思疎通が難しい」と回答した人は13%だった。

「口頭・文章だけでは伝わりづらい」「指示が正しく伝わっているか不安」など、とくに込み入った話や細かい指示を出す際に、コミュニケーションの取りづらさを感じている人が多いと考えられる。

内容が正しく伝わらなかったり、認識齟齬が生じたりして、無駄なコミュニケーションコストが発生することもあるだろう。

5. 家庭を持っている人でもリモートワークのほうが楽と感じる人は7割

続いて、「家庭を持っている人」に対象者を絞り、同様のアンケートを行った。

結果は全体アンケートとほぼ等しく、「リモートワークのほうが楽」と回答する人が71%を占めた。

1位:通勤がない、通勤時間の有効活用

理由の1位は全体アンケートと同じく、「通勤がない、通勤時間の有効活用」で20%の割合を占めた。

「通勤時間がなく家庭の時間も確保できるから」「通勤時間分、時間に余裕が生まれ家族と接する時間が増えた」のような、通勤時間分を家族との時間に充てられるため、リモートワークにメリットを感じている人が多いと考えられる。

2位:自分、家族との時間が増える、家事・育児ができる

2位は「自分、家族との時間が増える、家事・育児ができる」で17%を占めた。1位の理由と連動するが、時間を有効活用し、家庭の時間を作れるため、リモートワークのほうが楽と感じているのだろう。

また、「子どもの世話がしやすい」「保育園の送迎分を勤務時間に充てられる」などの回答も見られ、リモートワークのほうが育児と両立しやすいと考える人も多い。

6. リモートワークで部下を管理しづらいと感じる管理職は7割

対象者を「管理職」に絞り、「リモートワークになってから部下の管理が難しくなったと感じるか」というアンケートを取った。

「管理しづらい」の回答が72%を占め、社員のマネジメントにおいては、出社のほうが楽と感じる人が多いと推察できる。

1位:表情・状況が分かりづらい

1位は「表情・状況が分かりづらい」の回答が41%で割合を占めた。

「文字では微妙な感情やニュアンスが伝わりにくい」「何をしているか状況が分かりにくい」などの回答が見られた。リモートワークでは仕事への取り組み方が見えないため、部下の指導をしづらいと感じるのであろう。

また、「作業実態をつかみにくい」「ちゃんと仕事しているのか把握しづらい」のような回答もあり、仕事の進捗管理も難しく、サボっているのではないかという疑いの気持ちも見られる。

2位:コミュニケーションが取りづらい

2位は「コミュニケーションが取りづらい」で22%だった。

「円滑なコミュニケーションが取りづらい」「意思の疎通が難しい」など、リモートワークではコミュニケーションを取るのが難しいため、管理しづらいと感じる人が多いと考えられる。

また、「画面越しだと伝わりにくい」「直接顔を突き合わせて話す方が意見を伝えやすい」のような回答も見られ、管理職の立場からは、ビデオ会議や電話、チャットよりも、対面でのやり取りを望む意見が見られる。

まとめ

働き方改革や新型コロナウイルス感染症によって、リモートワークという考え方が浸透した。現在でもリモートワークを継続している企業は少なくない。

ワークライフバランスを重視するには、リモートワークのほうが適していると考える人は多いだろう。

一方、リモートワークでは相手の表情が見えないため、コミュニケーションを取りにくく、社員を管理しづらいという課題もある。

今後企業はどのように対応していくのか、リモートワークと出社の動向に注目していきたい。