転職エージェントの裏事情10選【知っておくべき裏側を現役が本音解説】

転職エージェント 裏事情

転職エージェントが無料なのって何か裏事情があるの?
希望していない求人を紹介してくるのはなぜだろう?
どうして応募を急かすことがあるの?

この記事を読んでいるあなたは、転職エージェントの裏事情が気になり、利用するべきか不安に感じているだろう。無料でサポートしてくれるには「裏」があるのではないかと疑いたくなる。

結論、転職エージェントには裏事情があるが、しっかり理解して賢く使えば心強いパートナーとなる。

転職エージェントのサービスが無料なのは、求職者が転職に成功すると企業から紹介手数料を受け取れる仕組みとなっているからだ。

転職意思の高さや積極性を見せることで「転職に成功する見込みが高い」と思われれば、優先して手厚いサポートを受けられるだろう。

できるだけ裏事情に左右されたくない人は、オリコン顧客満足度ランキング1位の「マイナビエージェント」がおすすめだ。

本記事では転職エージェントでの勤務経験のある筆者が、実体験に基づく裏事情や賢い利用方法を紹介する。

転職エージェントの裏事情に惑わされることなく、うまく活用してスムーズに転職活動を進められるようになるはずだ。

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1.胡散臭い?元転職エージェントが語る裏事情10個

元転職エージェントである筆者が実体験に基づき以下10個の「裏事情」を紹介する。

裏事情を知れば、転職エージェントの仕組みを正しく理解し、うまく活用できるようになるはずだ。

転職エージェント裏事情1
無料なのは「企業から報酬を得ている」から

転職エージェントが無料で利用できる理由は、求人を出している企業から報酬を得ているためだ。

「完全成功報酬型」と言い、自社に登録している求職者が紹介した企業に入社した時に初めて売上が発生する。

報酬額は転職エージェントと企業との契約によって異なるが、求職者が提示された年収の30~35%程度であることが多い。

求職者が提示された年収転職エージェントが受け取る報酬額
300万円90~105万円
500万円150~175万円

一方、求職者は料金が発生せず、以下のような6つのサービスをすべて無料で利用できる。

  1. 経歴や希望に合った求人の紹介
  2. 転職に関する悩み相談
  3. 面接等の日程調整
  4. 応募書類の添削
  5. 面接対策
  6. 条件交渉

「手厚いサービスが受けられるのに、なぜ無料なのか」と怪しむ方もいるかもしれないが、「自分が転職に成功したら100万円以上の手数料が入る」と考えれば納得できるだろう。

求職者にとっては無料で転職をサポートしてもらえるので、メリットしかない。

転職エージェント裏事情2
サポートに差があるのは「優先順位がある」から

複数の転職エージェントに登録して「サポートに差がある」と感じた人もいるだろう。

転職エージェントでは、サポートに優先順位をつけている

転職エージェントは完全成果報酬制なので、求職者が転職して初めて企業から報酬を受け取れる仕組みだ。

そのため「転職の可能性が高い人」を優先してサポートする。

転職の可能性が高い人とは、下表のような人だ。

転職エージェントが優先してサポートする人
転職意欲が高い人・転職したい気持ちが強い
・できるだけ早く転職を希望している
経歴や印象が良い人・職歴・経歴が優れている
・実績が優れている
・転職が初めてもしくは回数が少ない
・面談での印象が良い
・希望や要望が明確
・レスポンスが早い
求人紹介をしやすい人・職歴・経歴を活かせる求人がある
・希望に合う求人がある

優先順位は、登録時の履歴書や面談の時に判断される。

同じ転職エージェントでも「サポートが充実している」「期待外れだった」と相反する口コミが見られるのも、この優先順位の違いによるものだ。

諸々自分で使って見た感じやとdodaが1番よかったと思うな
担当さんLINEで色々フォローくれるし
X(旧:Twitter)より引用

転職サイト4つ併用してたけど決まったのdodaだし本当にdodaで良かったな
俺の担当の方忙しいのに親身になって話聞いてくれるし内定通知メールめちゃくちゃ感動した…
X(旧:Twitter)より引用

doda 6/30からもうぜんぜん求人紹介こない…
X(旧:Twitter)より引用

dodaは担当から紹介される仕事がだんだんそもそも書類選考すら通過しそうにない紹介しか来なくなった。X(旧:Twitter)より引用

口コミだけ見ても「良い転職エージェントと感じるかどうか」は人によって異なるため、判断しにくい。

転職エージェントの利用は無料なので、2〜5社に登録してみて「サポートが良い」「自分に合っている」と感じたところを利用するといいだろう。

どの転職エージェントにするか迷った時は、求人数の多い「リクルートエージェント」と相談しやすい「マイナビエージェント」に登録してみるのがおすすめだ。

1-3.サポートが少ないのは「転職意欲が低い」と思われているから

「ほとんど求人紹介がない」「思ったようなサポートがない」という方は、転職エージェントに転職意欲が低いと思われている可能性が高い。

サポートが少ないと感じた時は、以下のパターンに当てはまっていないかチェックしてみよう。

優先順位が低い人
転職意欲が低い・転職を迷っている・転職時期が定まっていない
・転職時期が先すぎる(1年後など)・連絡しても返事が遅い
スキルや希望条件がその転職エージェントに合っていない・転職回数が多い
・経歴や希望に合う求人がない
・紹介できる求人が少ない

そもそも転職意欲が低く、「とりあえず相談」となってしまうと、エージェントとしては親身になっても短期的には損するだけになってしまう。本音を言えば、無料で親身に乗れるほど時間が膨大にあるわけではないので、物理的に難しくなる。親身に乗ってくれるとするならば、それは転職エージェントではなく、キャリアカウンセラーである。もし本気でキャリアについて考えたい思考を整理したいということであれば、有料のキャリア相談サービスを活用してほしい。

サポートの手厚さは求職者のスキルや経歴だけではなく、転職エージェントの持つ求人に合うかどうかでも判断される。

転職エージェントには、年代や業界、職種で得意・不得意があるのだ。

例えば「マイナビエージェント」は20〜30代の求人が豊富にあるが、40代以降やハイクラスの求人は少ない。

マイナビエージェントに40代・役員クラスを希望する人が登録してもほとんど求人紹介ができないため、積極的なサポートは期待できない。

一方で、ハイクラス転職に強い「ビズリーチ」なら魅力的な求人が多く、満足のいくサービスが受けられるだろう。

サポートに物足りなさを感じた時は、自分に合った転職エージェントに登録しなおすのがおすすめだ。

1-4.応募や転職を急がせるのは「ノルマがある」から

転職エージェントでは、応募や転職を急かされることもある。

急かされる理由は「ノルマがある」ためだ。

キャリアアドバイザーには、営業職と同じように1か月あたりのノルマがある。

ノルマを達成するため「早く応募してもらいたい」「月内に入社を承諾してもらいたい」と考えるキャリアアドバイザーもいる。

応募や転職を急かされた時は、焦らずに冷静に考える時間を持とう。

家族や友人に相談するなど、客観的な意見を聞くのもおすすめだ。

ただし、既に他の求職者の選考が始まっている時は、ノルマとは関係なく企業側の事情で応募を急かすこともある。

求人に応募すると、早ければ2週間程度で最終面接・内定まで進んでしまう。

応募が遅れれば、他の求職者に先に内定が出てしまい、求人が終了してしまうかもしれない。

企業側としても、複数の求職者を比較しながら選考を進めたいと考えているので「できるだけタイミングを揃えて応募してもらいたい」と依頼されることもある。

特に、求人の枠が1~2名など少ない時だ。

求職者は応募しても、途中で辞退することもできる。

その企業が気になっているなら「とりあえず応募しておく」というのもいいだろう。

1-5.面談が必要なのは「あなたを知りたい」から

転職エージェントでは、求人紹介の前に必ず「面談」が必要となる。

面談する理由は、あなたのことを知りたいからであり、具体的には以下5つのポイントをチェックしている。

  1. 実際に話した時の印象
  2. 転職意欲の高さ
  3. スキルや経歴の詳細
  4. 希望条件の詳細
  5. 紹介する求人に対する反応

特に重視しているのは「実際に話した時の印象」だ。

キャリアアドバイザーは電話や対面で話した時に感じた人柄から、どんな企業が合いそうか判断している。

さらに、転職エージェントでは求人に応募する時、求職者がどのように求人にマッチしているかを書き添えた「推薦状」を企業に送付する。

推薦状には、履歴書や職務経歴書だけでは伝わらない人柄やスキルについて記載するため、転職エージェントは「直接、求職者と面談する」ということを重視しているのだ。

筆者の担当していた企業では、学歴やスキルは要件に満たないものの、「この方の人柄なら活躍できるだろう」と感じた方を実際に面接してもらい、採用に至ったという事例もある。

企業との繋がりが強く、どのような人物が求められているかを理解している転職エージェントだからこそできることだ。

「忙しいから面談はしたくない」という方もいるかもしれないが、転職の可能性を拡げるためにもぜひキャリアコンサルタントとの面談を大切にしてほしい。

1-6.希望していない求人を紹介するのは「転職可能性を高めたい」から

転職エージェントに登録すると、キャリアコンサルタントが求人を紹介する。

その中で「希望に合わない求人を紹介された」という経験を持つ人もいるだろう。

転職エージェントが希望に合わない求人を紹介するのは、以下2つのように転職の可能性を高めたいからだ。

  1. 転職しないと転職エージェントが報酬を得られないため
  2. 「転職したい」という意思を優先したいため 

しかし希望に合う求人だけでは求人数が少なく、転職がどんどん先になってしまうかもしれない。

そのため、あなたのスキルや経歴が活かせる求人があれば紹介し、「転職のチャンスを増やしたい」と考えているのだ。

一方で、希望に合う・合わないに関わらず、少しでも多くの求人を紹介して応募を増やそうと考えるキャリアアドバイザーもいる。

キャリアアドバイザーが「条件は異なるが、あなたが活躍できると思って紹介しました」と理由を添えた上で紹介してくれるのなら、そのキャリアアドバイザーは信頼していいだろう。

もし「希望に合う求人だけを紹介してほしい」という場合は、キャリアアドバイザーに遠慮なくその旨を伝えよう。

伝えたことで印象が悪くなることはないので、安心してほしい。

1-7.キャリアアドバイザーの質が違うのは「相性がある」から

相性が合わないキャリアアドバイザーに当たると「印象が悪い」と感じる人もいるだろう。

担当さん、初めて話したときから違和感あったから恐らく合わない。
未経験経理の転職、ちょっと無謀ですよ高望みしすぎですよというニュアンスの発言もされた。
X(旧:Twitter)より引用

エージェントさんと面談したけどなんか合わないそうな予感……
厳しい言葉も相手を思ってなのかも知れないけど……うーん
X(旧:Twitter)より引用

マイナビエージェント前回の担当者がよくしてくれたから使っているけど今回はだめだな。
エージェント会社は担当者次第ってことだな。
X(旧:Twitter)より引用

キャリアアドバイザーも人なので相性が合わないことはあるが、変更できる。

転職活動を円滑に進めるためにも、「合わない」「自分の意見を尊重してもらえない」と感じたら、気軽に変更を申し出てみよう。

直接言いづらい場合は、メールや問い合わせフォームから連絡してもいい。

また、他の転職エージェントにも登録し、合うと感じたところを使うのもおすすめだ。

中には以下のように「自己の売上に繋げるか」だけを考えたキャリアアドバイザーもいるのが事情だ。

A氏は転職希望者に、「厳しい環境に耐え勝手に成長する人だけ残れば教育コストがかからない」と考える企業を紹介し、無事に入社できたら3カ月までは手厚くフォローをします。
東洋経済オンラインより引用

一方で次のように「求職者が長く快適に働けるかどうか」を真剣に考えてサポートしているキャリアアドバイザーもいる。

B氏は、転職希望者の最寄り駅から紹介する企業のオフィスまで“疑似通勤”し「●●さんが入社後にする予定の仕事を1日体験させてください」「上司や同僚にお会いさせていただけませんか」と頼み込みます。“疑似入社”とも呼べる行為で、B氏は、転職「後」を見据えて転職活動の支援をすると決めているのです。
東洋経済オンラインより引用

サポートの質や相性は人によって異なるが、自分が「相談しやすい」「信頼できる」と感じるキャリアアドバイザーのいる転職エージェントを使おう。

また転職を決める時は、転職エージェントの意見を聞くだけではなく「自分で調べ、判断する」ことを大切にしてほしい。

なお、マイナビエージェントならオリコン顧客満足度ランキング1位を獲得していることもあり、安心して利用できるだろう。

1-8.スカウトメールを送るのは「応募者が足りない」から

転職エージェントは、スカウトメールを送ることもある。

スカウトメールを送る理由は以下3つだ。

  1. 応募者が足りない
  2. 採用枠が多く、応募者を集める必要がある
  3. 自社に登録している求職者に該当するスキルの人がいない

求人があっても、応募してくれる求職者がいなければ成り立たない。

転職エージェントはより多くの応募者を集めるために、スキルや希望がマッチしている人を対象にスカウトメールを送っているのだ。

登録している転職エージェントからのスカウトメールが多くて迷惑に感じた場合は、スカウトメールの配信停止を依頼しよう。

1-9.求人紹介を断られるのは「マッチする求人がない」から

転職エージェントでは、求人紹介や登録を断られることがある。

転職エージェント、登録断られた。
何故か聞いてもいいのかなぁ。
X(旧:Twitter)より引用

とある転職エージェントお前さんに紹介できるのないわと、断られた………
X(旧:Twitter)より引用

求人紹介や登録を断るのは、経歴やスキルにマッチする求人がないからだ。

せっかく登録してもらっても紹介できる求人がなければサポートできない。

紹介できる求人がない理由は以下4つだ。

  1. 年代が転職エージェントに合っていない
  2. 経験業界・職種が転職エージェントに合っていない
  3. 転職回数が多い
  4. 希望にマッチする求人の取り扱いがない

転職エージェントには年代や業界・職種・エリアによって得意・不得意がある。

また、筆者の勤務していた転職エージェントでは、転職が初めてや3回以内の人を優先してサポートしていたため、短期間で転職回数が多い人の登録を断るケースもあった。

転職回数が多い人は、経歴不問の求人を多く扱う「ハタラクティブ」なら求人紹介が受けられるだろう。

1〜2社の転職エージェントに求人紹介を断られたからといって、転職エージェントの利用をあきらめる必要はない。

業界や職種、エリアに特化した転職エージェントもあるので、自分に合った転職エージェント選びをするのが大切だ。

1-10.一生懸命サポートするのは「すぐに辞めてほしくない」から

転職エージェントは、転職後も1週間~1か月程度の頻度で連絡をしてくれる。

目的は「求職者が入社後に仕事内容や職場環境に悩んでいないか」「働き方に満足しているか」を確認するためだ。

求職者が転職先に不満を持っておりすぐ辞めてしまった場合、転職エージェントには以下のデメリットがある。

  • 企業との信頼関係が低下する
  • 受け取った報酬の返金が必要になる

求職者が数か月もしないうちに退職してしまえば、企業から「転職エージェントは正しく求人の内容を説明していたのか」「求職者と十分にコミュニケーションをとれていたのか」と思われてしまう。

企業からの評価が下がれば、次回以降の取引はなくなってしまうかもしれない。

また、早期離職が発生した場合には受け取った報酬の一部を返金する「返金規定」もある。

返金規定は企業と転職エージェントとの契約内容によって異なるが、一般的には3か月未満の離職について定めていることが多い。

離職までの日数返金額
30日未満80~100%
90日未満50%

早期離職による返金は痛手ではあるが、離職理由は様々なので、キャリアアドバイザーの評価が下がるわけではない。

返金規定があるからサポートするというよりは、心から「快適に働けているだろうか」「悩みはないだろうか」と心配して連絡していると思ってほしい。

2.裏事情を知ったからこそできる転職エージェントの上手な使い方3つ

裏事情を知ったからこそできる転職エージェントの上手な使い方は以下3つだ。

ポイントを押さえて準備すれば、スムーズに転職活動を進められるはずだ。

2-1.事前に条件や希望を明確にする

転職エージェントとの面談の前に、条件や希望を明確にしよう。

  • 年収
  • 休日
  • 勤務地
  • 残業時間
  • 転勤の有無
  • 業界・職種
  • 入社を希望する時期

事前に条件を絞っておくことで、より自分の希望に合った求人を紹介してもらいやすくなる

「どのような条件がいいかわからない」「自分の経歴でどういった転職ができるかイメージできない」という方は、面談時に相談してみよう。

紹介される求人を見れば、「どの求人に魅力を感じるのか」「どの求人に興味が持てないのか」がわかってくるだろう。

特に大切なのは、条件に「絶対に譲れない」「ある程度は妥協してもいい」という優先順位付けすることだ。

もし条件に当てはまらない求人を紹介されたら、「〇〇は最低条件なので、それを満たす求人を紹介してほしい」と依頼すれば問題ない。

効率的に転職活動を進めるためにも、「自分がどのような転職を実現したいのか」をよく考えておくことが大切だ。

求職者に寄り添ったサポートが評判の「マイナビエージェント」なら、相談しながら自分の条件や希望を明確にできるはずだ。

2-2.転職意欲の高さを伝える

転職エージェントは、転職意欲の高い人を優先してサポートする。

転職意欲の高さは以下の方法でアピールしよう。

  • 具体的な転職時期を定める
  • 面談や面接の時間に遅れない
  • 履歴書・職務経歴書をしっかり作り込む
  • メールや電話は当日~翌日までに返事をする

特に具体的な転職時期を伝えることが大切だ。

例えば「〇月入社を目指している」「退職には1か月必要なので、内定後1〜2か月後には入社できる」など。

「引継ぎ用のマニュアルを作ってあるので、すぐにでも転職できる」という求職者もいた。

もし現職が引継ぎに時間がかかるような業務なら、事前に準備しておくのもいいだろう。

「いい求人があったら転職したいので、転職時期は定まっていない」という方なら、登録しておくだけで企業や転職エージェントからスカウトが届く「ビズリーチ」がおすすめ。

スキルや経歴が活かせる求人がメールで届き、興味があると思った求人にのみ対応するだけなので、自分のペースで気軽に転職活動ができるはずだ。

2-3.転職エージェントを2〜5社利用する

転職エージェントは2~5社利用しよう。

複数の転職エージェントを利用するメリットは以下3つだ。

  • より多くの求人に出会える
  • 複数のキャリアアドバイザーの意見が聞ける
  • 自分に合う転職エージェントを見つけやすい

転職エージェントには、その会社でしか取り扱っていない「独占求人」がある。

より良い求人を見つけるためにも、2〜5社の転職エージェントで求人紹介を受けておこう。

また、複数のキャリアアドバイザーの意見を聞けるのも魅力だ。

キャリアアドバイザーは転職のプロではあるが、人によってアドバイスやサポートの質、紹介する求人に違いが出る。

2〜5社使ってみて、「使いやすい」と感じた転職エージェントを1〜2社に絞って利用するのがいいだろう。

キャリアアドバイザーの質を重視するなら、手厚いサポートに定評のある「doda」や親身なカウンセリングが特徴の「マイナビエージェント」に登録してみてほしい。

3.自分に合う転職エージェントを見極めるコツ4選

自分に合う転職エージェントを見極めるコツは以下4つだ。

自分に合う転職エージェントが見つかれば、ストレスなく転職活動が進められるはずだ。

3-1.業界・職種・企業についての情報が充実している

業界や職種・企業についての情報が充実しているかチェックしよう。

自分が経験した業界や職種についての知識が薄い転職エージェントだと、スキルを正しく理解してもらえず最適な求人紹介が受けられない。

転職エージェントによっては、業界や職種ごとに専任のキャリアアドバイザーを設けているところもある。

転職エージェント専任キャリアアドバイザーがいるジャンル
マイナビエージェント・ITエンジニア
・営業職
・ものづくり/メーカー
・販売/サービス
・金融業界
リクルートエージェント・ITエンジニア
・Web/クリエイティブ
・建築・土木技術者
・金融/不動産
・営業/事務/企画
・コンサルタント
doda・ITエンジニア
・Web/クリエイティブ
・エンジニア/ものづくり
・営業/販売/サービス職
・メディカル業界
・金融業界
・企画/管理部門

専任のキャリアアドバイザーがいるジャンルは、情報も求人数も充実している。

希望する業界・職種が定まっている場合は、事前にチェックしてみよう。

3-2.希望に合う求人を紹介してくれる

キャリアアドバイザーが希望に合う求人を紹介してくれるかも重要だ。

希望に合う求人を紹介してくれるということは、その転職エージェントは以下2点を満たしているということになる。

  • 希望を正しく理解してくれている
  • 希望にマッチする求人が豊富にある

一方、希望に合わない求人ばかりを紹介する転職エージェントは、あなたの条件に合う求人が少ないということだ。

2〜5社の転職エージェントに登録して、より自分の希望に合う求人を紹介してくれる転職エージェントを選ぼう。

どの転職エージェントにするか迷った時は、求人数の多い「リクルートエージェント」と親身に相談にのってくれる「マイナビエージェント」に登録するといいだろう。

3-3.質問に的確に回答してくれる

キャリアアドバイザーの質を見極める簡単な方法は、「質問に的確に回答してくれるか」を確認することだ。

転職エージェントは求人票に載っていない、社内の雰囲気や配属部署の人数など詳しい情報を把握している。

しかし、どのキャリアアドバイザーでも情報をすぐに答えられる形で頭に入れているわけではない。

中には、自分でよく知らないままに求人を紹介するキャリアアドバイザーもいる。

質問した時にはぐらかさずにしっかりと回答してくれるキャリアアドバイザーは、求人や企業への理解が深い「良いキャリアアドバイザー」だ。

すぐに回答が難しい内容でも、企業の担当者に確認して後日回答してくれるなら「信頼できるキャリアアドバイザー」といえるだろう。

細かい質問をしてキャリアアドバイザーを試すようなことをする必要はないが、気になることがあれば遠慮なく質問してみよう。

例えば「マイナビエージェント」なら、顧客満足度調査を行うオリコン調査で2023年1位と言うこともあり、質問に的確に回答してくれるだろう。

3-4.レスポンスが早い

キャリアアドバイザーは基本的にレスポンスが早い。

連絡すれば、当日または翌日には電話もしくはメールで返答があるはずだ。

しかし、稀に数日待っても反応がない場合もある。

キャリアアドバイザーが忙しく手が回らない時や、返答に困って保留している時だ。

特に「初回面談後、求人紹介がないまま1週間経過した」という場合は、その転職エージェントを使うのは避けた方がいいだろう。

紹介できる求人がないために、放置している可能性が高い。

どうしてもその転職エージェントを使いたい場合は、担当者の変更を依頼するのもおすすめだ。

その担当者では紹介できる求人がないと判断した場合でも、担当が変われば求人紹介を受けられることもある。

快適に転職活動を進めるためにも、遠慮せず申し出よう。

レスポンスの早さを求めるなら、質の高いサポートに定評のある「doda」がおすすめだ。

4.おすすめの転職エージェント5選

裏事情を知った上で使うなら、以下5社の転職エージェントがおすすめだ。

それぞれ特徴が異なるので、自分の年齢や経験に合った転職エージェントを選ぼう。

4-1.20~30代の転職なら「マイナビエージェント」

おすすめの人・相談しながら転職活動したい人
・20~30代の人
特徴・担当者が親身
・20~30代に強い
・営業職、ものづくり、事務職に強い
エリア・首都圏・愛知県・京都府
・大阪府・兵庫県・福岡県
求人数約6万件+非公開求人1.8万件
URLhttps://mynavi-agent.jp/

20代・30代におすすめなのが「マイナビエージェント」だ。

特徴は、求職者ひとりひとりにしっかりと時間をかけて向き合ってくれること。

求職者の経歴や強み・希望に合った求人をプロの目線で絞り込んでくれる。

「初めての転職で不安」「自分にどのような仕事が向いているかわからない」という方も、相談しながら転職活動を進められるので安心だ。

企業とやりとりをする企業担当は、社内の雰囲気や働く人の様子を徹底的にリサーチ。

キャリアアドバイザーにも企業の情報が共有されるので、求職者の強みと企業の求める人材像がマッチしているか判断して紹介してくれる。

手厚いサポートを受けたい方はマイナビエージェントをチェックしてみよう。

>> マイナビエージェントに登録する

4-2.求人数No.1なら「リクルートエージェント」

おすすめの人・多くの求人に出会いたい人
・地方での転職を希望する人
特徴・業界No.1の求人数
・幅広い業界・業種の求人が揃う
・地方の求人も充実
エリア全国
求人数約45万件+非公開求人33万件
URLhttps://www.r-agent.com/

多くの求人を見たいなら「リクルートエージェント」がおすすめだ。

幅広い業界・職種の求人が揃うため、「異なる業界・業種に転職したい」方も希望に合う求人が見つかるはずだ。

求人数は業界トップクラスで約78万件。

全国に拠点を持ち、地方の求人も充実している。

「どの転職エージェントに登録したら良いか分からない」という方に最初に登録してほしい転職エージェントだ。

>> リクルートエージェントに登録する

4-3.求人とサポートの質の高さなら「doda」

おすすめの人・相談しながら転職活動したい人
・充実したサポートを受けたい人
特徴・トップクラスの求人数
・担当者が親身
・幅広い地域・業界・職種に対応
エリア全国
求人数約18万件+非公開求人
URLhttps://doda.jp/

求人数にもサポートにも妥協したくないなら、「doda」がおすすめだ。

求人数は業界No.2で約18万件、加えて非公開求人がある。

さらにdodaのキャリアアドバイザーは、サポートの質が良いと評判。

数社の転職エージェントで面談を受けたけど、今のところコンサルタントの質がいちばん高かったのはDODA。
もちろん人によるだろうけど、色々な業界の知識を持ってるから皆まで言わなくても理解してくれたし、転職の方向性ついても、なるほどと思う提案をしてくれたのはここだけ。
X(旧:Twitter)より引用

私が思うdodaのいいところ
・やりたいことがあんまりなくてふわっとしてても寄り添って話を聞いてくれる
・休まずおすすめの求人を送ってくれる、適度に連絡くれる
・面接落ちたとき、会社に対してもうっ!なんでや!と言ってくれて気持ちが楽になった
X(旧:Twitter)より引用

ほんとにdodaの担当が良すぎて私もパーソルグループで働きたい……
いいエージェントすぎる……
X(旧:Twitter)より引用

業界専任のキャリアアドバイザーが在籍しており、それぞれが情報を共有しているため業界・職種・企業の知識量も豊富だ。

求職者に寄り添ったアドバイスをしてくれるので、「相談しながら転職活動したい」という方には心強いパートナーとなるだろう。

キャリアアドバイザーの数も多く、万が一「担当者と合わない」と思った時も気軽に変更依頼でき、気軽に利用できる点も魅力だ。

サポートを重視するなら、dodaが最適だろう。

>> dodaに登録する

4-4.ハイクラスのスカウトを待つなら「ビズリーチ」

おすすめの人・転職活動する時間がない人
・スカウトを利用したい人
特徴・ハイクラス専門のスカウトサービス
・企業やヘッドハンターからスカウトが届く
エリア全国
求人数約86,000件+非公開求人
URLhttps://www.bizreach.jp/

効率よく転職活動を進めたい方におすすめなのは「ビズリーチ」だ。

ビズリーチは、ハイクラス向けのスカウトサービス。

職務経歴を登録しておくだけで企業やヘッドハンターからスカウトが届く。

年収1,000万円以上の求人が3分の1以上で、経営幹部・管理職などのハイクラス向けの求人を多く扱っている。

プランには無料と有料(税込5,478円)があり、有料プランに入ればビズリーチにある求人すべてにアクセスでき、全スカウトに返信ができる。

※無料プランは一部のスカウト・求人にのみ応募ができる。

スカウトを送ってきたヘッドハンターと面談すれば、スカウト対象の企業以外の求人を紹介してもらうことも可能だ。

スキルや経歴に合わせてスカウトが送られてくるため、「いい求人があれば転職したい」「転職するかを迷っている」という方でも使いやすい。

ハイクラス求人だけをチェックしたい方や、自分の市場価値を理解したい方におすすめ。

>> ビズリーチに登録する

ビズリーチが気になる方は、以下の記事で詳しく解説したのでチェックしてみてほしい。

4-5.未経験・ブランクありなら「ハタラクティブ」

おすすめの人・ブランクがある人
・スキルに自信がない人
・転職が初めての人
特徴・約8割が未経験OKの求人
・充実した選考対策
エリア全国
求人数約3,000件
URLhttps://hataractive.jp/

ハタラクティブ」は経歴に自信のない方におすすめだ。

ハタラクティブの紹介求人の約8割は未経験OK。

ブランクや転職回数が多い人、フリーター向けの求人が充実している。

他の転職エージェントで「紹介できる求人がない」と言われた人も、ハタラクティブなら求人の紹介が期待できるだろう。

さらに、きめ細やかなサポートも特徴だ。

応募書類の添削はもちろん、面接対策は1社ごとに行っており、書類通過率は96%以上、内定率80%以上の実績を持つ。

「転職活動がうまくいかない」という方は、ハタラクティブに登録してみよう。

>> ハタラクティブに登録する

まとめ|裏事情を知って賢く転職エージェントを活用しよう!

転職エージェントには、様々な裏事情がある。

「報酬を得るためにサポートしている」と聞くと悪い印象を受けるかもしれないが、実態はそうではない。

筆者が働いていた転職エージェントでは、どのキャリアアドバイザーも「良い転職をしてほしい」という思いを持っていた。

もちろん厳しいノルマもあったが、求職者が納得して入社できることが最優先だ。

社内では定期的に集まって「この人に合う求人はないか」「このスキルを活かすにはどうしたらいいか」を話し合い、内定が出た時は拍手して喜んだ。

一方で、自己の利益を優先する質の悪いキャリアアドバイザーに出会ったこともある。

大切なのは、様々な裏事情があることを理解し、転職エージェント任せにならないよう自分でも調べて判断することだ。

本記事で紹介したコツを参考に、転職エージェントをうまく活用してほしい。

転職エージェントの裏事情についてよくあるQ&A

転職エージェントとの面談で気を付けることや、絶対にやってはいけないこととは何ですか?

転職エージェントとの面談で気を付けること・絶対にやってはいけないことは以下5つだ。

  1. 遅刻する・無断でキャンセルする
  2. 学歴や経歴に嘘をつく
  3. 横柄な態度をとる
  4. 質問に答えない
  5. 愚痴や不要な雑談で時間をとる

面談は「今後企業に紹介するにあたって、問題のない人物か」をキャリアアドバイザーが判断する場でもある。

求人を出してくれている企業は、転職エージェントにとっては大切な取引先だ。

大切な取引先に、時間や約束が守れない人や態度が悪い人を紹介したいとは思わない。

社会人としてのマナーはしっかり守ろう。

詳しくは以下の記事で解説しているので、チェックしてみてほしい。

▶KW「転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないこと」の内部リンク

転職エージェントの面談は本音で話しても大丈夫ですか?

転職エージェントの面談では、本音で話しても問題ない

特に転職理由・退職理由は正直に話すことをおすすめする。

なぜなら転職理由や退職理由は、求人紹介において大切な要素のひとつだからだ。

「残業が多いから」「ノルマがきついから」という理由であれば、残業やノルマが軽減される求人を紹介する。

「会社までの距離が遠く通勤が困難」なら、通勤しやすい企業の求人を探すことになる。

求職者が言う転職理由を、転職エージェントがそのまま企業に伝えることはないので安心してほしい。

本音で相談してもらえることで、より希望に合った求人紹介がしやすくなるので遠慮なく伝えよう。

転職エージェントで見捨てられることがあると聞いたのですが、本当ですか?

転職エージェントから連絡がないと、「見捨てられた」と感じる人もいるかもしれない。

転職エージェントは、紹介できる求人がないと連絡が減る

面談して1週間以上、求人の紹介がなければ「紹介できる求人がない」と判断していいだろう。

キャリアアドバイザーに状況確認の連絡をするか、他の転職エージェントの利用を検討してほしい。

他の転職エージェントに登録する時は、自分の年齢や希望する業界・職種・エリアの求人が充実しているかどうかをチェックしよう。

特に地方勤務を希望の場合、大手転職エージェントでも求人が少ないことがある。

その場合は、働きたい地域に特化した転職エージェントを探してみるといいだろう。

もし「ブランクがある」「転職回数が多く経歴に自信がない」という方なら、経歴不問の求人を豊富に扱う「ハタラクティブ」がおすすめだ。

転職エージェントにとって嫌な客とは何ですか?

転職エージェントにとって嫌な客・嫌な求職者とは、嘘をつく人だ。

  • 学歴・経歴に嘘をつく
  • 他の選考が進んでいるのに「他は受けていない」と言う
  • 他の転職エージェントを使っているのに「使っていない」と言う
  • 志望度が低いのに「第一志望」「必ず入社する」と言う

転職エージェントと求職者の間では、信頼関係が大切だ。

転職エージェントは求職者の言うことを信じて、企業に自信を持って紹介する。

嘘をつかれてしまうと、信用して紹介できなくなってしまうのだ。

「他の選考や転職エージェントのことは伝えない方がいいのでは」と思う人もいるかもしれないが、転職エージェントは企業から他の選考の進捗状況を確認されることもある。

求職者が嘘をつくと、その情報を企業に伝えている転職エージェントは企業側のフォローをしなければならず、多方面に迷惑がかかってしまう。

転職エージェントは面接官ではなく、転職活動のパートナーだと考えるといいだろう。

ネガティブな内容でも、選考に影響がないように調整するのが転職エージェントの役割だ。

信頼して本当のことを伝えてほしい。

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